Active Managerial Control (AMC)
米国FDAが推奨する AMCとは、食中毒の発生を防ぐ、予防的な管理システムです。
FDA Food Code 2013 : Annex 4
Active Managerial Control (AMC) とは、
米国FDAが推奨する、食中毒の発生を防ぐ予防的な管理システムです。
耳新しいかもしれませんが、その管理手法は、すでに日々の経営管理に使用されています。 FDA Food Code 2013 : Annex 4 Management of Food Safety Practices
米国疾病対策予防センター(CDC)からの最新データによりますと、
食中毒発生の88% は リテール分野によって引き起こされています。
現在、この分野は、HACCPの埒外と見られており、
チェーン店では、本部指導のAMCと、長期的是正措置としての店舗衛生管理で
食中毒の発生を防止していますが、
CDCの「食中毒発生５大リスク要因」、「FDAプロセスアプローチ」 は生かされておりません。
AMCとは、食中毒ハザードのコントロールを達成する為に、経営に特定の行動や手順を意図的に組み込むことを言います。
それは、食品の安全性に対する、予防的なアプローチであり、
その為のツールとしては、
CDCの 「５大リスク要因の活用］、 「プロセスアプローチによるハザードの見える化」
が使われています。
AMC① 食中毒の予防的管理システム
米国疾病予防センター(CDC)からの最新のデーターによると、
食中毒発生の88%は、リテール分野によって引き起こされています。
この分野の食中毒の予防に焦点を当てる必要があります。
現在この分野は、HACCPの埒外と見られており、チェーン店では、本部指導のAMCと長期是正措置としての、店舗衛生検査で食中毒の管理を行われています。
しかし、CDCの報告は、生かされておりません。
この分野へのHACCPの導入は、決定的に遅れています。
FDAは、リテール分野での、AMCの導入を推奨しています。
Active Managerial Control (AMC) とは、
食中毒ハザードの発生を減少させ、食中毒を予防するシステムです。
AMC② リテールHACCPの利用
HACCPは、それ自身が予防的なシステムであり、「AMC」を体現しています。
リテール分野では、それぞれの現場の状況に合わせて、柔軟にHACCPを構築していく事が大切です。リテール施設では、プロセスアプローチを使用すると、簡単にハザード分析が出来ます。
ハザート分析なしでは、予防的な管理はできません。
予防的な食中毒の管理とは、
食中毒発生後の改善ではなく、食品に付属する食中毒ハザードを明確にし、コントロールする手順を現場に定着させることです。
その為には、CDCの 「5大リスク要因」の活用は有効です。
AMCを有効にするFSMSは、
食品に付属するクリテカルな工程を管理する為の、文書化されたSOPから始まります。
チェーン店へのAMCの適応には、
FSMSが統一的に機能している必要があります。
Implementing Active Managerial Control Principles in a Retail Food Business
By Hal King, Ph. D. /February/March 2016
AMC③ プロセスアプローチ 有効性の証明
プロセスアプローチ とは?
FDAは、食品工場とリテール分野のハザード分析には、異なるアプローチが必要なことを認めています。
食品工場では、一度に一つの製品だけが製造されます。
だから、ハザード分析は、製品の流れに従って行われて来ました。
リテール分野では、すべてのカテゴリーの食品が同時に処理されます。
そして、提供するの前にレシピに従って盛付されます。
この事より、リテール分野のハザード分析には、
従来の、工場HACCPとは異なるアプローチが必要となります。
このため、リテール分野では、
共通した調理プロセス毎に分けて、ハザード分析を実施する方法が、
効果的で使いやすい方法となります。
これを「プロセスアプローチ」と呼びます。
プロセスアプローチの有効性は、FDAにより証明されています。
その根拠は、この講演中で説明します。
FDA Food Code 2013 : Annex 4 参照
ハザート分析は、食品の流れの中で生物的、化学的、物理的ハザートに分けて分析を実施します。
AMC④ AMCはすでに導入されています
食中毒の予防的管理システム(AMC)と言う用語は耳新しいかもしれませんが?
その基本的な管理原則は、おそらく、すでに各企業で導入されています。
FDA Food Code 2006 : Managing Food Safety
FDAは、AMCを導入できる多くの管理システムがあることを認識しています。
AMCを行うには、継続的なモニタリング と 検証を通じて、食中毒のハザードを特定し、コントロールするシステムが必要です。
施設全体としての考慮事項としては、
・RTE食品を素手で触らない
・適切な手洗
・体調不良の従業員の職務からの除外または制限
・交差汚染の防止 等があります。
AMCを支援する為にFDAが作成したガイドラインは、”Operator゛s Manual”と言われ、HACCP原則の自主的な実施のために、プロセスアプローチの使用を提唱しています。
AMC⑤ AMC 米国での実施事例
サンバーナーラーノ(カリホルニア州) の事例によれば、
食中毒のリスクは、適切な監視なしでは増加します。
COUNTY OF SAN BERNARDINO/
Environmental Health Services/ Department of Public Health
そのリスクファクターは、FDAによってまとめられた「食中毒の5大リスク要因」と呼ばれています。
1、不安定な供給源からの食品
2、不適切な加熱温度
3、不適切な保持温度
4、汚染された機械・器具
5、個人の非衛生状態
FDAが推奨する、効果的な食品安全マネージングシステムは、
Active Managerial Control(AMC) と言われ、
食中毒のハザードをコントロールする為に、事業の運営の中に、特定の行動や手順 を
意図的に組み込むことを言います。
最低限のAMCの基準は、
「食中毒の5大リスク要因」 に対応したSOPを開発し、実施する事です。
